2012年2月22日水曜日

たまにはエッセイでも4〜「キャプテンアメリカに憧れて」

<エッセイ3の続き>
映画イージーライダーでの主人公達の目的地である謝肉祭とは全くと言っていいほど異なりますが僕たち二人の目的地は四国の愛媛でした。なぜ愛媛だったかというと途中、広島の尾道にどうしても行きたいという二人の願望と僕の田舎が愛媛の松山で僕がおばあちゃんに会いたかったからです。(笑)
大阪から兵庫、岡山、広島、そこから四国へはフェリーで渡るという計画で出発したのですが、台風が通り過ぎたくらいに出発したので重量の軽いカブが愛車だった僕たちは二人乗りにも拘わらず十三大橋で風で吹き飛ばされかけるという事件にまず遭遇しました。情けなくも徐行運転で何とか風を回避した僕たちはとりあえず兵庫の姫路を目指し交替で運転を再開しました。
何度も道に迷いながらもなんとか姫路に辿り着いた僕たちを待っていたのはヤンキーの洗礼でした。ヤンキーが乗っている車、通称ヤン車に狙われ幅寄せされ壁ギリギリに追い込まれたり、前方に車を位置付けられていきなり急ブレーキかけられたりとホンマに殺されるかと思いましたが何とか僕のドライビングテクニックでピンチを切り抜けました。
そんなこんなで姫路を抜けた僕たちは長い時間をかけて岡山と兵庫の県境までやって来ました。出発したのが昼過ぎだったのでもう夜になっていたのに加え、すでにかなり疲労していた僕たちは何も無い田舎の暗闇にぽつりとあった広場で野宿する事にしました。
数時間の休憩をとった後、まだ陽も昇らない早朝に再び目的地に向けてバイクを走らせていたらとても困った事が起こりました。それは田舎道での二手に分かれる道に出くわしてしまった事でした。どっちの道に行ったらいいのか全く分からなかった僕たちは道を聞くため人が通るのを待ちました。しかし、まだ夜明け前なのに加え、ド田舎だったので人通りが全くありません。そこで1時間程困っていると謎のおじさんが出現したので道を尋ねました。そのおじさんに目的地と旅の動機を伝えると彼は僕たちの旅に対する想いにに感動した様子で「こっちの道をずっと進んでったらオッケーじゃ。頑張れよ!」と言って暗闇に消えていきました。おじさんの教えてくれた道を進んで行くと大きな道と合流したので安心して運転していたのですが、やけに車(それも大型車ばかり)が多く、尋常じゃないくらいのスピードを全ての車が出していて、カブでスピードの出ない上に二人乗りの僕たちはクラクションを鳴らされまくられ凄いスピードで追い抜かれたりと、ここでもけっこう死ぬ思いをしました。その時は「何でこいつらこんなにスピード出してんねん。アホか。」とか「こっちは安全運転してんのに何でクラクション鳴らされなあかんねん。」など色々愚痴を言っていたのですが、その理由は後に明らかになるのでもう少し後で書こうと思います。
スピード狂ばかりの一本道を長い間走り続け、もう完全に朝になった頃僕たちは広島にやって来ました。瀬戸内海沿いを走りながら海の向こうにうっすらと見える島々がとても美しく感動したのを今でも覚えています。あの光景は今でも忘れられないくらい素敵なモノでした。
広島に来たら尾道に行こうと言っていたのですが、話し合いの末、帰りにゆっくり寄ればいいんじゃないかという事になり広島から愛媛の今治までフェリーが出ている舟場にやってきました。バイクを船に積んで乗船し、やっとゆっくり出来るな等と話していたら1時間程で今治に到着してしまいました。どうでもいいですが広島と愛媛って方言全然違うくせにけっこう近いんですよ。
今治から松山の端っこの方にある僕の田舎までは2時間あれば着く距離だったので愛媛上陸後すぐにおばあちゃんの家に向かいました。
おばあちゃんの家に着いてからは3,4日滞在しながら観光名所や一面麦畑の景色が広がるだけやけど何とも言えない哀愁の漂う場所や近くの海など愛媛の色々な所にY君と共にバイクで出かけたりしながら愛媛を満喫しました。
愛媛での目的を果たした僕たちはおばあちゃんの家を後にし、帰路につきました。広島の尾道に行く事も目的の一つだったので来たときと全く同じ道を通って帰る事にしました。
まず愛媛の今治に向かいフェリーに乗って広島に渡りまたスピード狂が集まる例の道をバイクで走っていると高速の降り場みたいに標識があって、そこには尾道と書かれていました。尾道にやって来たんだなと思うとY君と僕の二人のテンションはとても上がっていきました。
さぁ、尾道ではどんな光景が僕たちを待ち受けているんだろうと心躍らせながらスピード狂の道からはずれて道を下っていくと何とそこには白バイに乗った警察官が待機していました。警察官は僕たちを見るやいなや「はぁ!?」といった表情をして僕たちを見ています。しかもその時運転していたのは無免許の僕です。別に悪い事してないし(無免許運転はダメです)止められる事はないだろうと通り過ぎようとしましたが、その警官の顔の表情通りやっぱり止められてしまいました。やはり無免許のオーラが出ていたのかと警官に尋ねると「お前らはバカか!?何でバイパスをカブで、しかも二人乗りで堂々と走っとるんじゃ!」と言われました。そこでやっとあの道には何故スピード狂ばかりいるのかを理解したのです。あの道は高速と同じで125ccからじゃないと通ってはいけない道だったのです。通っていく車がみんな速いはずです。アホは僕たちだったのです。あと、あの道を僕らに教えたオッサンにも罪あるんじゃないのか?とも思いました。
どこから来て何故こんな事をしたのかと尋ねられ率直にイージーライダーへの自分の情熱を熱く語り、はるばる大阪からやって来たと言うと「お前は頭がおかしいのか?」と言われ応援部隊を要請され僕は問答無用でパトカーで連行されました。
広島の警察署で取り調べを受け、調書を取るために再度今回の件について動機を聞かれたので自分の思いを熱く語るとやはり帰ってきた言葉は「お前は頭がおかしいのか?」でした。
友達のY君は一人で広島からバイクで下道で帰る事を約束に開放され、結局僕は頭がおかしいと何度も言われ新幹線で大阪に強制送還されました。
僕は新幹線の中でどうせなら相方が映画でのデニス・ホッパーみたいに銃をぶっ放されるくらいで終わりたかったなと心の底から思いました。
そして僕たちの熱き旅は終わりました。
その後、法律が僕たちに課した残虐非道な話はリアル過ぎて書けないので聞きたい人がいたら直接僕に聞いて下さい。あと、もう7年くらい前の話やし10代やったし、幸い事故を起こしたりして人に迷惑をかけたわけではないのでもう書いてもいいかなと思いエッセイとして書きましたが絶対無免許運転はダメです。
<エッセイ4終わり>

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